中学受験理科の困りごとにお答えします!

中学受験理科の学習方法、考え方、さらには中学受験全般について書いていきます。コメント欄からご質問いただければ、その内容に関する記事を優先的に書きたいと思いますので、お気軽にどうぞ。

「花の分類」はこう覚える

どんなレベルの生徒にも、植物(特に花の分類)が苦手な子が一定数います。
特に物理、化学は得意なんだけどという子が多いです。


理由として挙げられるのは

①興味がない

②覚えるポイントがわからない

③単純に覚えるのが面倒くさい


このあたりでしょうか。
上位レベルの子は覚えなくても考えて解ける出題が多くなるので、特にこのあたりは楽をしがちです。
単純暗記は嫌いという子供たちは、「花の分類」をどう克服すればよいのでしょうか。


花を分類するために必要な知識はたくさんありますが、主に

①子葉の数

②花びら、がく、おしべ、胚珠の数

③受粉のしかた


などです。


こういったものを覚える時に大事なのは

いかに覚えるものを減らせるか。


これに尽きます。植物博士になりたいのであれば、出会った植物すべて覚えるべきだと思います。
しかし、受験に必要な知識として勉強するだけなら、すべて覚えるというのはむしろマイナスです
時間を取られる上に、他のことを忘れてしまう。それなのに問題で出てこないとすれば、覚えるのに使った時間が無駄になります。


では花のつくりを覚える際のポイントはというと

仲間分け


です。ここでいう仲間というのは「~科」という分類になります。
例えば「アブラナ科」、「イネ科」などです。
植物は名前がつけられているものだけで約28万種といわれています。
それらをグループとしてまとめて扱うものが、分類であり、比較的小さいグループとして「科」があります
これを使わない手はありません。
なぜなら、つくりが似たものを集めて「科」としているので、「~科」の特徴を覚えれば、仲間の植物は基本的にその特徴を持っています。
これによって覚えるのが楽になります。(例外は生物にはつきものです。一部を除いて例外は追わずメジャーなものをおさえるようにします)
勘違いしないで頂きたいのですが、今お話ししていることは、裏技でも何でもありません
覚える時のコツ程度に考えてください。


特徴が見えやすいものとしてはウリ科があります。

ウリ科

花びら 5枚(合弁花、雄花雌花をつける)
がく 5枚
雄しべ 5本
雌しべ 1本
はいしゅ 多数
仲間 ヘチマ、スイカ、キュウリ、カボチャ、ユウガオなど

はいしゅ(胚珠)というのは成長して種子になる部分です。中学受験ではウリ科の代表はヘチマですが、子供にとってはスイカの方がイメージしやすいかもしれません。


「スイカには種がたくさんあるからはいしゅは多数。ヘチマはスイカと同じウリ科だからはいしゅは多数。」のような感じで結びつけます。


ちなみにユウガオはウリ科です。

そのほかに重要な「科」を挙げておきます。

アブラナ科

花びら 4枚(離弁花)
がく 4枚
雄しべ 6本(4本が長く、2本が短い)
雌しべ 1本
はいしゅ 多数
仲間 アブラナ、ダイコン、キャベツ、コマツナナズナなど

花びら4枚は重要ポイントです。モンシロチョウの食草になります。

キク科

花びら 5枚(合弁花)…小さな花がたくさん集まって一つの花のように見える
がく 多数
雄しべ 5本
雌しべ 1本
はいしゅ 1個
仲間 タンポポ、ヒマワリ、コスモスなど

キク科の特徴は小さな花が集まって一つの花のようになっていることです。ヒマワリの場合、外側の舌状花が虫を誘い、内側の筒状花が種をつけます。花一つ一つを取り出すと、雌しべや雄しべがあることがわかります。はいしゅは一つの花に1個です。

ヒルガオ

花びら 5枚(合弁花)
がく5枚
雄しべ 5本
雌しべ 1本
はいしゅ ものによる(アサガオは6個)
仲間 アサガオヒルガオ、ヨルガオ、サツマイモなど

サツマイモはヒルガオ科です。花が非常によくにていますね。


ナス科、マメ科、イネ科なども覚えたいところです。


こう見てみると、「花びらってアブラナ科以外みんな5枚だな」とか、「がくって花びらと同じ枚数だな」とか、気づきどころがあります。これも重要なところです。


各画像が手に入り次第貼っていきたいと思っています。


このように仲間分けをして覚えてみてください。


一冊本を紹介しますが、こちらが「科」ごとに分類されていて、入試にでる頻度順で書かれているので見やすかったです。読み物としても入試に必要な知識は網羅しています。


最後に、どうしてもそんなに覚えられない人のために、最優先で覚えるべき植物をお教えします。これは単純に花の作りを聞かれやすい植物です。

アブラナ(花びら4枚)

アサガオ(学校で育てる)

③ヘチマ、ツルレイシ(学校で育てる、雄花雌花をつける。)

タンポポ(身近な植物で、小さい花が集まって一つの花のようになっている)

⑤イネ(米は種子の部分、花びらがない、はいしゅ1個)

⑥トウモロコシ(身近な作物、花びらがない、雄花雌花をつける)

⑦サクラ(日本の国花、ソメイヨシノは接ぎ木で増やす、はいしゅは1個)


サクラはバラ科ですが挙げておきました。


ひとまずこんなところでしょうか。ただし、これだけ覚えればよいのではなく、どこから覚えればいいかわからないから覚える気にならないという子は、最低限この7つを覚えるところから始めてみてください


そこに「科」を使った仲間分けが入ってくれば、それなりの量をカバーできます。


最後に、植物に興味がない子には、種から植物を育てさせるというのも手です。自分で種をまいて、水をあげて、種が芽を出すと想像以上にかわいいものです。少しは興味を持ってくれると思います。


ここで育てるもののおすすめは、花が咲いてから収穫できるものです。花のつくりをしっかり見た上で収穫したものを食べるという経験ができます。トマト、ジャガイモ、イチゴなどは育てやすいと思います。1年生に戻ってアサガオを育ててみるのもありですね。 




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受験まで時間がある方は、まず植物に興味がある子を育てることにチャレンジしてみてください。


 














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