理科への好奇心を伸ばせば、勉強しなくても成績が上がる
タイトルは言いすぎかもしれませんが、どんな科目の勉強においても、その科目に対する好奇心が強い子は成績が上がりやすい。これはその通りでしょう。自分でどんどん勉強してくれますので。
私が考える究極の勉強法は
勉強と思わずに勉強する
これができれば無敵です。
例えば大人でも、テレビで自分が知らない雑学を知ったとき、「へぇ~、○○に教えてあげよう」と思ったりしますね。大人はこのように実は勉強と思わずに勉強しています。勉強と思っていないからすっと頭に入る。さらにこのような知識はなかなか忘れません。
つまり、理科への好奇心を伸ばすことで、勉強と思わずに勉強してくれるようにできれば、成績はどんどん伸びるということになります。実際は塾の教材と思っている段階で難しいのですが。
では、理科への好奇心を伸ばすためには何をすればよいかということですが、その前に好奇心について、私の考えを述べておきます。
好奇心とはあるものに対する自発的な探求心であると考えています。そしてほとんどの子は好奇心というものをすでに持っています。
問題は、その好奇心を持った対象によって好奇心と判断されないことがあるということです。
例えば、ある子が動物が大好きで、人が知らない動物の生態まで図鑑で調べて説明できるとします。そうするとその動物の話を聞いた大人は、
「○○君は動物に対する好奇心が強くてすごいな」
と判断します。
ではもう一人、
ある子はゲームが大好きで、ポケモン(ちょっと古いですかね)の名前はもちろん使える技まで新旧含めて全部言えます。その話を聞いた大人は、
「○○君はゲームへの好奇心が強くてすごいな」
とはならないでしょう。もしかしたら「それを勉強に生かしてくれたら」と思うかもしれません。
これは、将来役立つものかどうかということを大人が無意識にジャッジしているからです。
その子がもしも大好きなゲームを突き詰めていったら、将来ゲームの世界で大活躍する人材になるかもしれません。今ははeスポーツという競技もできましたし。
eスポーツで将来稼げるかどうかはわかりませんが、それでは動物園の飼育員は高給取りでしょうか?
動物園の飼育員の平均年収は300万程と言われています。
ゲームクリエイターはというと平均年収は450万程です。トップクリエイターは1000万以上稼ぐ人もいます。こちらの方が高いですね。
では動物が大好きで小さい頃から動物園の飼育員になりたいと思って実際に飼育員になれた子は残念な人生か。
そんなことはありません。飼育員の人達は皆さん生粋の動物好きで、やりがいのある仕事に就いて、充実した日々を過ごしているはずです。
お金はあるにこしたことはありませんが、「稼げる=幸せな人生」とは限りません。
最近、保護者の方々に是非とも見てもらいたいテレビ番組が放送されています。
テレビ朝日の「サンドウィッチマン&芦田愛菜の博士ちゃん」という番組です。
www.tv-asahi.co.jp
小中学生で、ある事柄にのめり込んで大人よりも知識をつけてしまった子供達がサンドウィッチマン(大人)相手に色々なことを教えてくれる番組です。
そのある事柄が、野菜、世界遺産、お城から、スパイス、桃太郎、信号機など様々ですが、毎回勉強させてくれます。
野菜ソムリエプロの緒方湊君にいたっては、別番組ですが、「99人の壁」というクイズ番組で、99人の東大生を相手に二回も勝っています。ただの東大生ではなく、中にはクイズ研究会の学生もいます。クイズのプロフェッショナルです。これに小学生が勝つというのは、凄いを通り越してもはや異常です。
もし私が「中学受験理科」をテーマに99人の東大生を相手にクイズで勝てるかと言ったら、まず勝てません。
これらを見て思うことは、「この子達は将来凄い人材になるなぁ」ということです。
おそらくすでに将来の仕事には困らないだろうと思います。
一見役に立たなそうなものでも、トコトン突き詰めれば人より秀でた武器になります。たとえそれが無駄なことに見えてもです。
話が逸れてしまいましたが、好奇心というものは対象は何であれ子供達は誰でも持っているものです。
それは全て好奇心と認めた上で、その好奇心を理科の方に向けさせてあげる努力をする事が大切です。
例えば
ゲームが好き→コンピューターを与える→プログラミングに興味を持つ→将来AIを作る仕事に就く
のようなこともあるかもしれません。
私の場合は、ある日突然父親が「安くなってたから」と言って一冊の図鑑を買ってきました。
小学館の「自然大博物館」という本です。
もう発行されていないのが残念ですが、生物、地学の情報がたくさん書かれていて、1ページずつ全て読みました。大人になっても面白い図鑑です。いまだに持っています。当時1万円位したものですが、92年発行なので古い情報も載っているかもしれません。
子供に色々なものを与えてみて、興味を示すものを探してみてください。
本であれば図鑑はおすすめです。ただし、高価な場合が多いので、見本を見て、興味がありそうなら買ってみてください。
このあたりはおすすめです。ちなみに世界動物大図鑑は私が欲しくて買いました。うちの4才の娘も大好きです。動物生態図鑑は欲しいのですがお金が…。
さらにノーベル賞受賞者の先生方が科学に興味を持つきっかけとして挙げるのが、ファラデーの「ロウソクの科学」です。入試で、国語ではなく理科の問題でももたまに見かけます。
しかし、「ロウソクの科学」は言い回しが独特で読みにくい子もいるかもしれません。
その場合はこちらがいいでしょう。
「ロウソクの科学」を分かりやすく読めるようにしてくれています。
理科に限らずとにかく好きそうな分野で読みやすいものを与えてみましょう。何かの分野の博士ちゃんができるかもしれませんので。
与えるものは本だけとは限りません。理科的な経験も考えられます。
動物園や水族館、プラネタリウムや、実験教室などもきっかけになるでしょう。親子で出かけてみましょう。長くなるのでそれはまた別の記事で書きます。
子供の好奇心の芽を潰すのは大人です。何か好きなものがあるならそれを生かして理科的な方向に導いてあげてください。
勉強以外にも将来活かせることがあるはずです。
私も娘を持つ親として、これを日々心がけています。将来活躍できる子を育てていきましょう。
長々のお付き合いありがとうございました。